
古山高麗雄氏は競馬番組の解説やNHKのドキュメンタリーで何度かお見かけしましたが
小柄ながら眼光炯々、雰囲気も一筋縄でいかない不羈なものを感じさせる方でした。
併合時代の新義州、今話題の従軍慰安婦の生態描写など極めて興味深い

万年一等兵であった古山高麗雄が自らの体験を一人称で綴ったノンフィクション小説。古山氏は軍から見ればのろまな兵士であったかもしれないが、それゆえにわれわれ一般人が共感しやすいのではないかと思う。戦場の真実を描くというよりは、戦後、兵士たちがどのように自分たちの思いを整理しているのかということを中心に描かれており、古山氏が龍陵で戦った元兵士をたずね、戦争に対する兵士たちの思い、そして古山氏自身の思いが描かれていく。戦争を肯定も否定もしない古山氏独特の戦争小説である。