人の心には醜い部分がある。
人の心には隠しておきたいことがある。
そして人の心には、優しさがある。
心をテーマにするととかく、醜い部分に焦点があてられがちだが、
この作品は、心の優しさの部分を取り上げている。
もう伝えたくても伝えられなくなってしまったこと、どうしても
守りたかったこと、ずっと聞きたかったこと…。
一生懸命生きる人達へのエールとして描かれている。
第一話はありがちな話かもしれないが、それでも少年の心は
どれだけ救われただろうか、と胸が熱くなった。
パワフルで騒がしい水音が最初は鬱陶しく感じられたの
だが、過去傷つくことの多かったサトワには、なくてはならない
パートナーなのだろうと納得できた。
そんな二人の出会い話もとても楽しかった。
次巻からは展開もハードになっていくようだが、人の心の
暖かさはどうか失わないでほしい。
今年の大河ドラマ「江」の一生が描かれている漫画です。江の波乱に満ちた人生がよくわかる一冊でした。漫画としてもあのゴルフ漫画のダンドーを手がけた万乗大智先生がとてもよいテンポで描いていました。子供から大人まで読める価値ある歴史漫画だと思います。
ギリシア神話好きの娘のために買いましたが、大人でも十分楽しめる内容です。
「神々の争い」という難しい題材も、迫力のある画で表現されています。
ギリシア神話は欧米では当然知っておくべき基礎教養です。
英語には「the stone of Sisyphus(シーシュポスの岩)」が
「報われない努力」という意味になる言い回しがあります。
本書を読めばなぜそういう意味になったのか、あっという間に分かります。