デジタルリマスター版ということで、
モノラル録音のままとは桁違いによかったのですが、
やはり、
元は古い録音ということで、
最近のCDのような音の広がりというようなものには少し欠け、
少しこもったような感もないとは言えません。
でも、2枚組で、
1曲当たりの収録時間は比較的短いとは言え、
なかなか楽しめました。
1981年に草思社から出版された「エルヴィス、21歳―私はひとりの若者を撮った」が、出版社を新たに、翻訳者を変え、写真は4倍ほどボリュームアップし出版されました。
今作の主な特徴は、素晴らしい装丁のケースそして400枚を超える写真(前作は100枚強)の豊富さでしょう。どの写真も、ポーズをとらずにさりげない自然さがよいです。迫力さの点でいえば、前作はたとえば見開きでA3サイズ、今作は半分のA4サイズですから、前作の方が優ります。
詳細については、前作の時の感想そのままを載せます。
エルヴィスがRCAに移籍してまもなく、写真家のアルフレッド・ワートハイマー(著者)はエルヴィスに付き添って写真を撮るようにRCAから依頼を受ける。1956年1月にハートブレイクホテルをレコーディングして、人気が出始めた頃の写真(白黒)の記録である。また、文章が写真家ワートハイマー自身によって書かれており、写真家ならではの観察で、素顔そのままが描かれているのがよい。素顔そのままのエルヴィスを記録する稀有の写真集である。
21歳の時1年間の記録と書かれたりするが、実際には下記7日間だけのもの。しかしながら、凝縮されて描かれているためタイトル通りで不満はない。
3月17日、ドーシー兄弟の「ステージ・ショー」のため、ニューヨークのCBCテレビのスタジオへ。リハーサル・ステージ~ウォリック・ホテル~CBCスタジオ・本番
6月29日、マンハッタンのスタジオにて、スティーブ・アレン・テレビ・ショーのリハーサル。早めに来たエルヴィスがだだっ広いリハーサル室の片隅にあるピアノを弾く写真、これは“Elvis‘56”の映像でお目にかかった写真だとすぐわかった。
6月30日、南部のリッチモンド駅~ジェファースン・ホテル~モスク・シアターでコンサート~リッチモンド駅~ペンシルヴェニア駅
7月1日、ハドスン・シアターでスティ-ブ・アレンショー出演
7月2日、マンハッタンRCAスタジオで「ハウンド・ドッグ」、「冷たくしないで」、「どっちみち俺のもの」をレコーディング
7月3日、ニューヨーク・ペンシルヴェニア駅から寝台列車に乗ってメンフィスへ向かう。
7月4日、メンフィスの自宅 ~ ラス・ウッド球場でのコンサート
本写真集の写真はDVD「Elvis‘56」にも多く使用されており、共に見るとよい。
最後に、評価はなんといっても高いのが残念。内容5、価格で−0.5です。でも、エルヴィス・ファンには涎が出るほど欲しい1品でしょう。
FTDより発売されたエルヴィスのCDを発売順ではなく
テーマ別,録音順に簡潔にポイントを絞って聴き所等が紹介されています
著者の無駄に思い入れの無い資料として繰り返し読める内容です
似たようなMRSも紹介されているのもありがたい
次回作があれば最近版権切れでヨーロッパで乱発されているアウトテイクス集も取り上げてもらえればと思います