
スペースシャトルで宇宙に行った野口聡一さんの、宇宙での、そして宇宙に行くまでの経験が語られている。
宇宙飛行士が語る宇宙体験記は、飛行士が宇宙に行くたびになんらかの形で出されている。今回もその一つではある。だが、ほかの本よりも二つの点がきわだっていた。
一つは、宇宙での体験の記述がとても詳しいということだ。たとえば、宇宙に出て5日目に野口さんが行った船外活動の様子が、状況と心境をおりまぜながら「おっと、レバーがかたい。『あれっ!?』と、動揺が走る。おちつけおちつけ」などと、詳しく紹介されている。
宇宙飛行士の活動を伝えるニュースでは聞かれない、本人にしか知りえないような難関やそれを越えたよろこびがある。この本には、その細部がとても詳しく語られているのだ。
もう一つは、宇宙飛行士としての思考の深さだ。どの宇宙飛行士も深い哲学をもっているのかもしれない。でも、野口さんの思考がどういったものかが、くっきりとわかる。
「人が宇宙に行くのはなぜか」は、宇宙飛行士がよく聞かれる質問だろう。野口さんは「ぼくが『小さなアリ』になったつもりで考える」と話している。一次元でしか動けないアリは行く先に石ころがあればそこで道は終わってしまう。だが二次元のアリはその石をよけることができる。二次元のアリは壁を超えることはできないが、三次元のアリは超えられる。
「つまり、今直面している問題は「別の次元」で見ると、突破口が開けることがあるんじゃないかってことだ」。
詳しくて、深い。聞き手であり書き手である林公代さんが、野口さんから宇宙体験の細部までを聞き出せたこと、とともに野口さんの宇宙を伝えたい気持ちが強かったこと。この二つが重ならなければ実現しなかったのではないか。
野口さんは空気のない宇宙空間に出て「生き物が生きていけない世界だ」と直感的に感じたという。人は、ふだんは意識しないようなことも、特別な状況におかれるとその大切さを強く意識するもの。宇宙の野口さんにとって、それは「命」だったという。
子どもたちへのメッセージ性がとても強い本だ。それとともに、宇宙飛行士という類まれなる仕事の、ふだん語られない部分をおとなたちが知るのにも格好の本だった。

2013年9月14日の、イプシロンロケット打ち上げ成功を祝って?勢いで購入しました。
シャーペン3本セットで税抜600円とはお安いです。素材は普通にプラスチックで
軽い持ち味と、シャーペンとしても機能的にきちんと使えます。
ノックする側(芯を入れる側)の銀色の部分は、スポっと押してはまるのではなく、
指でつまんでネジのように回して留める方式でした。実用的には全く難はありません。
安く、使えるシャーペンで、持っているだけで気分が楽しくなります。
買って良かったと素直に言えます。